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美しい田園風景と荘園にまつわる歴史的風土が高い評価を受け、平成22年8月5日に国の重要文化的景観に選定された「田染荘小崎の農村景観」にうれしいニュースがありました。
追加選定の申出を行っていた「田染荘小崎の農村景観」の里山エリアについて、平成28年10月3日(月曜日)の官報告示により、正式に国の重要文化的景観の追加選定がなされました。
田染荘小崎の里山エリアには、水田を支える水利設備(ため池やイゼ)、信仰対象である神社・小堂が集まっており、田染荘小崎全体の歴史や暮らしを考える上で重要な場所です。田染荘小崎の人々が昔ながらの方法で守り継いできた里山の暮らしと、その緩やかな進化の過程はすばらしいものであると評価されました。
今回の選定により、選定面積は520.8ha増え、全体で612.8haとなりました。田染小崎の全域と田染真中の一部におよぶ景観計画範囲の全体が選定されたことになります。
※1次選定範囲には、田染真中の一部が含まれます。
「地域固有の生活や生業、風土により形成された景観のうち、特に重要なもの」とされる人々の暮らしの中に存在する文化的価値を評価する文化財の種別のこと。しばしば「自然と人間の共同作品」と言われます。
田染荘小崎では、「水田や畑地などの農耕に関する景観」及び「垣根・屋敷林などの住居に関する景観」として高く評価されており、平成22年には様々な曲線を描く水田エリアや、鎌倉時代の古文書に裏付けられる台薗(だいそん)集落などが選定されています(1次選定時の詳しい情報はこちら)。
田染荘小崎の田園風景(左)、台薗集落の景観(右)
重要文化的景観「田染荘小崎の農村景観」の巡り方・楽しみ方について、連載で紹介していきます。田染荘小崎へお出かけの際には、是非ご参照ください。
豊後高田市では、国の重要文化的景観「田染荘小崎の農村景観」に残る素晴らしい風景を、末永く残していくために、『田染荘小崎の農村景観2次選定 文化的景観保存計画』を策定しました。
第Ⅰ部では追加選定申出にあたり行った調査のまとめ、第Ⅱ部では「田染荘小崎の農村景観」選定範囲全域における今後の保存活用の方針についての計画が掲載されています。市立図書館・市役所1階市政情報コーナーに配架しておりますので、追加選定の内容を詳しく知りたいという方は是非ご参照ください。
また、以下のリンクから保存計画を分割でダウンロードすることもできます。
豊後高田市教育委員会では、「田染荘小崎の農村景観」を訪れた方が、重要文化的景観について深く理解できるように冊子型のパンフレットを作成しました。
今回の追加選定についての情報も多く掲載しておりますので、是非ご覧ください。
田染荘小崎「ほたるのやかた」の他、豊後高田市教育委員会などで配布しております。
また、以下のリンクからパンフレットをご覧いただけます。
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千年の時を刻む荘園遺跡「田染荘」の普及啓発・情報発信のために、田染荘のスペシャルサイトを制作しました。
田染荘スペシャルサイトで、季節の移ろいと共に刻一刻と変化する田染荘の風景を紹介するのは、田染荘のファンの皆さんです。サイト中の投稿フォームや、SNSのハッシュタグ「#田染荘で撮りましょう」によって投稿された写真は、本サイトのトップページ・マップなどに配置され、田染荘の最新の景色が発信されます。
中世から変わらない田染荘小崎の農村景観、奇岩連なる磨崖仏のふるさと、四季折々の田染荘の風景を、写真に撮って投稿しましょう!
田染荘スペシャルサイトはこちら<外部リンク>
豊後高田市では、国の重要文化的景観「田染荘小崎の農村景観」の美しい景観を、継承・活用するための課題を整理し、今後20年において必要な整備をまとめた『重要文化的景観「田染荘小崎の農村景観」整備計画』を策定しました。
本計画は市立図書館・市役所1階市政情報コーナーに配架しておりますので、詳しい内容を確認したい方は是非ご参照ください。
また、以下のリンクから整備計画をダウンロードすることもできます。