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田染平野にある奇岩で、中世・今熊野寺や熊野村の境界のランドマークとなってきた「ウトノアナ・ゼゼノサマ」について、令和7年12月19日に国の文化審議会より、国の登録記念物(名勝地関係)に登録するに相応しい旨の答申がありました。

豊後高田市の南端、田染平野の熊野村・田野口村の境界にもなっている特徴的な岩石を含む岩峰群があります。岩峰にあいた大穴が特徴で、江戸時代の熊野村絵図にも描かれたのが「ウトノアナ」、岩石の赤い成分がしみ出し、南北朝時代の六郷山寺院のリストに「赤岩」という名前で登場するのが「ゼゼノサマ」です。
ウトノアナは、漢字では「洞ノ穴」と書くことができ、凝灰角礫岩の脆弱な部分が侵食・脱落してできた大穴には、江戸時代の石仏や祠が残っており、修験者の出入りする霊場であったと考えられています。
ゼゼノサマは、漢字では「善神王様(ゼゼノサマ)」と書くことができ、国東市国見町の赤根社より勧請した善神王(武内宿禰)を祀った祠の目印となってきました。
ウトノアナ遠景
ゼゼノサマ遠景

ウトノアナ・ゼゼノサマ ドローン遠景
熊野村絵図のウトノアナ位置図
平成16年の文化財保護法改正で新設された制度の1つで、主に評価が定まっていない記念物について、広く保存および活用のための措置を講じるため、国及び地方自治体の指定を受けていない記念物を、文化財登録原簿に登録するものです。
中でも、名勝地に関連するものを一般に「登録名勝」と呼び、自然的な名勝地については、広く知られたもので再現することが容易でないものが登録されます。
豊後高田市では、平成29~30年度に田染地区の名勝地について、その特定をする調査を実施し、調査報告書を作成しました。
報告書は、市役所高田庁舎1階の市政情報コーナーや、市立図書館などでご覧いただけるほか、田染荘スペシャルサイト<外部リンク>でPDFを公開しています。
豊後高田市教育委員会では、名勝地「ウトノアナ・ゼゼノサマ」の意見具申にあたって、当該地区の風致景観についてまとめた調査報告書を作成しました。
現在、報告書を刊行する予定はありませんので、下記のリンクからダウンロードしてご参照ください。
「ウトノアナ・ゼゼノサマ 名勝調査報告書」 [PDFファイル/4.48MB]

今後ウトノアナ・ゼゼノサマが登録されれば、豊後高田市の国指定名勝・国登録記念物(名勝地関係)は合計8件となります。以下に各指定・登録に関する記事のリンクを掲載しましたので、記事を読みながら、豊後高田市の美しい風景巡りをしてみてください。
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国指定名勝・天念寺耶馬及び無動寺耶馬 |
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国指定名勝・中山仙境(夷谷) |
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国登録名勝・真玉海岸 |
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国登録名勝・鍋山(南屏峡) |
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国登録名勝・夕日岩屋 |
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国登録名勝・穴井戸観音 |