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令和7年10月10日、六郷満山日本遺産推進協議会(会長:佐々木敏夫)が文化庁のモデル事業の一環として行う“イタリア・ミラノ市との相互文化交流事業”の実施にあたり、ミラノ市の人形劇作家・ヴァレリオさんとベネデーッタさん、写真家のアルビゼさんが、本市を訪れました。
この事業は、昨年12月にヴァレリオさんらが本市を訪れた際、「六郷満山寺院の仏教文化」に感銘を受けたことをきっかけに、両市間での相互文化交流事業の提案があり実現しました。
具体的には、10月12日に昭和ロマン蔵でヴァレリオさんとベネデーッタさんによる「人形劇公演」を行い、12月6日・7日にミラノ市で六郷満山の僧侶による「天念寺修正鬼会の公演」、また、令和8年2月23日には、本市で行われる天念寺修正鬼会を見学する「イタリア人向けのツアー」を企画・実施し、両市を相互に行き来して行います。
この日は、佐々木市長から「この度は、貴重な体験ができる機会を設けていただきありがとうございます。豊後高田市とミラノ市が郷土芸能でつながるということは滅多にないことだと思います。今後もこの交流を大事にしていきたいです」と歓迎のあいさつがあり、通訳の方を交えながら和やかな雰囲気の中で交流が行われ、ヴァレリオさんとベネデーッタさんから、人形劇で登場するキャラクターの説明や人形の動かし方のレクチャーがありました。
ヴァレリオさんは、「豊後高田市に来て気づいたことは、歴史と伝統が目に見えて、人々がそれに関心を持って接していること。そして、今と過去をうまく共存させているなという印象があります」「修正鬼会のような儀式的なものはイタリアでも忘れられる傾向にありますが、たいまつの光が鬼を導くように、イタリアの人たちにとって新たな光となって照らしてくれるのではないかと期待しています」と本市の印象と交流事業について話してくれました。
また、ベネデーッタさんは「修正鬼会のような鬼を自分たちの人間の味方として招き入れる行為を、自分たちが人形劇をする時に同じような意味を持たせられたらいいなと思います」と話してくれました。
アルビゼさんは「今回の交流をどんどん強くしていきたい。お互いの文化の中に新しいものを見つけてそれを取り入れて、毎日みんなが幸せに暮らせるような成果が生まれればいいなと思います」と話してくれました。
10月11日に市立図書館で、10月12日には昭和の夢町小学校で、ヴァレリオさんとベネデーッタさんによるミラノの伝統的な人形劇公演が行われました。
12日の昭和の夢町小学校には、立ち見が出るほど多くの方が訪れました。
初めに演者のお二人が、人形劇で使う4体の人形それぞれと劇で使う音が出る「棒」の紹介を行い、通訳の方が日本語訳を観客に伝えました。
その後、「ジョーベ・ジョーベ」と「真夜中の悪魔」という2つの演目が行われました。
劇は通訳なしで行われたものの、本物の人形劇に、多くの方が釘付けになりました。観客も一緒に掛け声を掛けたり、コミカルな動きには笑い声が上がるなど、人形劇を楽しんでいました。
また、公演後も希望者が人形に触ったり、動かし方をベネデーッタさんが教えるなど、楽しい交流も行いました。
人形劇公演終了後、ヴァレリオさんは「ミラノで鬼会をするというのは、まずは文化的・エンターテインメント的に受け入れることになると思うんですが、それから、ミラノから豊後高田市に人が来て何かするというときに大切になるのは、一緒にゴールを決めて、そのゴールをどういう風に実現できるかというのを一緒に考えていくことが大切だと思っています」とミラノ市と豊後高田市の文化交流について話してくれました。
今回取材した様子を市民チャンネル『週刊ニュース』で放送します。
ぜひご覧ください♪
放送期間:令和7年10月15日(水曜日)~10月21日(火曜日)
※放送日時は、予告なく変更する場合があります。
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