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令和7年2月4日、厳しい寒さの中、長岩屋地区の天念寺で、五穀豊穣と無病息災を祈る千年以上続く伝統行事「天念寺修正鬼会」(国指定重要無形民俗文化財)が行われました。
この修正鬼会は、毎年旧暦の1月7日に六郷満山天台寺院の住職らによって継承される行事で、六郷満山の鬼は「鬼を追い払う」のではなく、「鬼に姿を変えた祖先を出迎える」という考えのもと行われ“鬼は五穀豊穣等の福をもたらす良い鬼”という捉え方をしています。
昼の勤行から始まり、夜になると川中不動前の川でテイレシ(大松明をかつぐ役目の人)が身を清めました(垢離取り)。その後、3本の大松明が献灯され立てられる「タイアゲ」が行われ、激しく舞い散る火の粉が夜を照らしました。
タイアゲが終わると、僧侶は講堂に集まり夜の勤行を行った後、続いて2名の僧侶が右手に香水棒、左手に、米・藁・牛玉杖を載せた膳を持ち節に合わせてリズミカルに舞う「米華(まいけ)」が行われました。
続いて行われた「香水(こうずい)」では、5名の参拝者が飛び入りで参加しました。
その後、男女の面をかぶった鈴鬼が十種の法舞を行いました。
鈴鬼が鬼を招く所作を行うと、いよいよ災払鬼(赤鬼)と荒鬼(黒鬼)が順に登場し、松明を打ち振りながら暴れまわり、堂内は火の粉が飛び散り騒然となりました。
続いて、拾った人は縁起が良いとされる鬼の目に見立てた餅を取り合う「鬼の目撒き」が行われた後、最後に鬼がたいまつで背中や肩を叩く「加持」が行われ、1年の無事を祈願していました。
「くにさき」の寺には鬼がいる。一般に恐ろしいものの象徴である鬼だが、「くにさき」の鬼は人々に幸せを届けてくれる。
「くにさき」では、人と鬼とが長年の友のように繋がれる。
日本遺産ポータルサイト『鬼が仏になった里「くにさき」』<外部リンク>
今回取材した様子を市民チャンネル『週刊ニュース』で放送します。
ぜひご覧ください♪
放送期間:2月12日(水曜日)~2月18日(火曜日)
※放送日時は、予告なく変更する場合があります。
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