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令和3年6月18日、春の新そば解禁を前に、豊後高田そば道場で恒例の新そば試食会が行われました。
この日は、地元の高田高校のそば打ちチーム3年生(写真上左から:松尾統伍さん、船木湧介さん、写真下左から:周防藍華さん、田邉史奈さん、宗 美尋さん)によるそば打ちの実演が披露され、高校生が打ったそばが試食会で振る舞われました。
そばを打った5人の高校生は1年生の頃から、全国そば打ち選手権大会(通称:そば打ち甲子園)出場を目指し、毎週水曜日にそば道場で練習を重ねてきました。
しかし、新型コロナウイルス感染症の影響を受け大会は2年連続中止となり、3年生が腕を振るう機会が少なくなっていました。
何とか発表の場を作ってあげたいという関係者の思いから、今回の試食会での実演が叶いました。
そば打ちの実演後、主催者を代表して、豊後高田そば生産組合の中野幸輔代表と、佐々木市長からそれぞれ挨拶があり、続いて、高田高校の山下浩之校長、そば道場講師の青山由香里さんの講評がありました。
高校生を1年生のときから指導していた青山さんからは「今日みんなが練習してきた成果を見て、甲子園が開催されていたら優勝できていたと思います。自信を持ってください。これからは勉強があると思いますが、そばが食べたくなったときは道場に打ちにきてください。」と励ましの言葉が贈られました。
そば打ちチーム主将の船木湧介さんは「今年の新そばはいつもより水が多めに必要だった。緊張して少し失敗したところもあったけど、おいしそうに食べていただいて良かった。進学しても帰ってきたときは、そばを打って家族に食べさせてあげたい。」と感想を話してくれました。
豊後高田市は、平成15年から転作作物としてそば栽培をはじめ、今では西日本有数のそば産地となっています。
また、春と秋の年2回栽培を行っており、1年に2回新そばを楽しむことができる珍しい産地です。
令和3年産の春そばは約50ha作付けされました。前半は遅霜の影響もなく順調に育ち、順次開花期を迎えましたが、5月中旬に雨が続いたことで後半の生育に影響がでて、例年より少し遅い収穫となりました。今年は15トンほどの収穫が見込まれています。
3たて(挽きたて、打ちたて、茹でたて)に(採れたて)を加えた豊後高田ならではの『4たて』の香り高い「春の新そば」をぜひご賞味ください。