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7月8日、田染中学校の全校生徒13名が昔ながらの田んぼの除草農具「八反ずり」を体験しました。
この農業体験は、農業や環境に対する理解を深めること、郷土の伝統や文化を愛する心を育み、地域社会の一員としての自覚を持つことを目的に、田染中学校が農事組合法人ふき村(松本博彰組合長)や地域の方の協力のもと、毎年行っているものです。
この日、開会式中で松本組合長は「新型コロナウイルスの影響で、いろいろな行事が中止になっている中、田染中とこのような交流ができるのはうれしい。今日の良き日を一緒になって楽しんでいきたいと思います。」とあいさつし、生徒一人ひとり田んぼ用の足袋を渡しました。
田んぼに入る前に、松本組合長から「八反ずり」の使い方の説明を受けたあと、3年生から順番に田んぼに入りました。初めは、慣れない八反ずりに苦戦する生徒もいましたが、地域の方からの「前を浮かすんで」などのアドバイスをもらいながら、徐々にうまく操作できるようになり、全員で約1反3畝の田んぼの除草作業を終えました。
また、この田んぼでは、近くで飼育している「ぶんご合鴨」を放ち、害虫や雑草を食べてもらう「合鴨農法」を行っており、生徒たちは合鴨の雛を田んぼの隅に設置された囲いへ一羽ずつ移しかえました。
雛たちは、2週間後に田んぼへ放たれ、合鴨農法により作られた「ぶんご合鴨米」が秋には販売されます。
この日体験した3年生の平野美聖(ひらの みさと)さんは「3年目だったけど、最初は全然うまくできなくて難しいと思いました。地域の人に八反ずりの使い方やコツを教えてもらったので、できて良かったです。」と話してくれ、2年生の山口陽朗(やまぐち ひろ)さんは「昔の人はこんな大変なことを毎年やって、すごいなあと思いました。腕を前後に動かすことや足が泥にとられるので大変でしたが、コツは去年やったのをまだ覚えていたので、結構簡単にできました。」と話してくれました。