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7月2日、香々地小学校(中島享子校長)の児童(4~6年生30名)が香々地漁港貴船海岸(市内見目)でガザミの稚ガニ約94,000匹を放流しました。
これは、地元の特産品である『岬ガザミ』の生態を知り、地域への愛着を深めてもらおうと県漁協青年部香々地支部の協力により20年以上続けられている活動です。
この日は、まず漁協の青年部の方が香々地の漁業や『岬ガザミ』等について説明した後、体長1センチほどの小さくてかわいい稚ガニがたくさん入れられたバケツを手に、子どもたちは海へと向かいました。
潮の引いた砂浜を歩き、水辺にたどり着くと、学年ごとに「大きくなって帰ってきてね」「頑張ってね~」などと声をかけながら放流しました。
放流体験を終えて児童からは「放流した小さなガザミたちが、成長して帰って来るのが楽しみです」と感想がありました。
中島校長は「海に来ると子どもたちの目は輝いていました。こんなに小さなガザミが大きくなって戻ってきてくれる、その感動を味わうことができたと思います。ありがとうございました。」と感謝の気持ちが伝えられました。
県漁協香々地支店の江口支店長は「子どもたちに喜んでもらってうれしい。海洋環境等の影響なのか、年々岬ガザミの漁獲量も減少している。少しでもそれを食いとめられればという思いです」と話してくれました。
放流された稚ガニは1年半ほどでおよそ13回の脱皮をくり返し、漁獲サイズ(おおむね甲幅(甲羅の横幅のこと)25cm)に成長します。
実入りがしっかりしていて350グラム以上の両爪がついたガザミだけが地域団体商標登録をつけて売り出されています。
香々地で水揚げされる大型のワタリガニで、平成25年1月に特許庁の“地域団体商標”に登録された、豊後高田を代表する水産物です。(地域団体商標登録は、県内の水産物では「関あじ」「関さば」「豊後別府湾ちりめん」に続き4例目)
※旨味たっぷりの岬ガザミが味わえるのはオスは9月頃、メスは11月頃が旬です。