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1月19日に行われた浸水式の様子
2月16日、今年で5年目となる“寒晒しそば”の販売が、香々地夷谷地区の夷谷温泉でスタートしました。秋に同地区で無農薬で栽培したそばの実を、山中の冷たい水に1週間ほどつけた後に、寒風に1週間ほどさらして乾燥させたものです。冷水につけ、寒風にさらすことで、余分なアクや渋みが抜け、甘みと風味が増し、のどごしがよくなるといわれています。この伝統的な「寒ざらし」の製法は、江戸時代、徳川家にそばを献上するために考えられた手法とされ、西日本でも食べられる地域は少ないそうです。
この“寒晒しそば”は、“香々地~Mie~デザイン会議(板井俊作会長)”の主催で地域おこしの一環としてスタートしました。板井会長は「寒さもあって、とても良い仕上がりになったと感じている。今年はそばの生育も良く、収量も多くとれました。是非、多くの皆さんに地元産の寒晒しそば特有の香りや甘み、喉ごしを味わっていただきたいです」と笑顔で話してくれました。
この日はオープニングイベントとして、同温泉施設前で地元の方々が手づくりした漬物などの加工品販売や甘酒の無料配布も行われました。
販売開始となる11時には、小さなお子さんを連れた家族連れからお年寄りまで幅広い層のお客さんで満席に。祖父母と一緒に訪れた大力楓奈ちゃん(2歳)は、そばを食べるフォークを休めることなく、美味しそうに頬張ってお母さんにニッコリ。客席からは「美味しい、コシがあってのどごしもいい」といった多くの感想が聞かれました。