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市民をはじめとする多くの方々に、広く豊後高田市の歴史文化について理解を深めていただくための連続講座(全6回)が、昨年11月~2月にかけて市立図書館(集会室)を会場に行われました。考古学・歴史学・民俗学などの有識者を講師として招き、毎回、様々な学問分野から故郷の歴史の奥深さや魅力について迫りました。(詳しい講座の内容はこちらから⇒【連続講座チラシ】[PDFファイル/880KB])
「地元に住んでいても知らないことが多かった。とても勉強になった。」「次回もまた受講してみたい」などの感想を頂きました。受講して頂いた方、大変お疲れ様でした。
記念すべき第1回の講座は、豊後高田の歴史を語る上では外せないキーワード「六郷満山文化」について、別府大学教授の飯沼賢司先生を講師にお迎えして、御講演いただきました。
八幡神の成り立ちから、峰入り行、そして後半は三浦梅園が評価した国東半島の耶馬景観へとダイナミックに展開していく先生のお話に、ふるさとの歴史の奥深さを「再発見」しました。
12月3日(土曜日)の第2回講座は、大分県立歴史博物館企画普及課長の原田昭一先生を講師にお迎えして、豊後高田市内に残る古墳について御講演いただきました。100mを超える県内屈指の規模を誇る前方後円墳「真玉大塚古墳」や、装飾文様を施した穴瀬横穴墓群の技術力の高さなどが原田先生から語られ、受講者の方は、非常に貴重で価値のある古墳が市内に数多く所在していることを「再発見」しました。
12月17日(土曜日)の第3回講座は、教育委員会文化財室の松本が「吉弘氏と都甲地区の文化財」と題して報告を行いました。豊富な史料と最新の研究成果に基づいて豊後高田の戦国時代の諸相に迫り、都甲地区ゆかりの戦国武将・吉弘統幸の知られざる実像を「再発見」しました。
1月14日(土曜日)の第4回講座は、大分県立歴史博物館学芸員の髙宮なつ美先生を講師にお迎えして、「仏の里」豊後高田市に数多く残る名仏・古仏について御講演いただきました。各仏像の特徴や、鑑賞する際のポイントなどを細かく教えていただきました。受講者の方は、奥深い仏様の世界を「再発見」しました。
1月28日(土曜日)の第5回講座は、教育委員会文化財室の大山が「高田の近代と宇佐参宮鉄道」と題して報告を行いました。本当に豊後高田は日豊本線を拒否したのか?廃線から50年を経た宇佐参宮鉄道の痕跡は現在も残っているのか?受講者の方々は、鉄道がもたらした高田の近代について「再発見」しました。
連続講座の最後を飾る2月4日(土曜日)の第6回講座は、前夜に行われた天念寺修正鬼会について、別府大学教授の段上達雄先生を講師にお迎えして、御講演いただきました。
一口に「鬼」といっても、その種類は日本全国で様々です。悪鬼も居れば、修正鬼会の鬼のように祝福に訪れる祖霊や地霊も居ます。先生の軽妙な語りから、次々に登場してくる鬼のエピソードに受講者の方は、文化の多様性を「再発見」しました。