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長安寺の仏像群を市指定有形文化財に指定しました!

ページID:0002220 更新日:2022年10月25日更新 印刷ページ表示

 中世・六郷満山の中核的寺院であった長安寺の本堂および収蔵庫に安置されている「木造菩薩形立像」「木造阿弥陀如来坐像及び両脇侍菩薩立像」「木造薬師如来坐像」「金銅菩薩形立像」「木造菩薩形坐像」を豊後高田市指定有形文化財(美術工芸品)として指定しました。

木造菩薩形立像

木造菩薩形立像の画像

 長安寺・木造太郎天及び二童子立像の隣に安置されるこの像は、風化している部分も多いですが平安時代後期の作の像です。
 腰高な姿は、平安時代の国東の仏像の特徴をしっかりととらえており、六郷満山の遺産として十分な価値があると評価されました。

木造阿弥陀如来坐像及び両脇侍菩薩立像

 長安寺本堂に安置される阿弥陀如来坐像(左写真)は、鎌倉時代の作とされる像です。現在、長安寺の本尊は千手観音ですが、鎌倉時代の古文書では千手観音に加えて阿弥陀如来・不動明王が本尊とされており、長い間長安寺の信仰を支えた1尊であると考えられます。
 また、その両脇侍であったと考えられる菩薩形立像も伝来しています。持物などがなく尊名は不詳ですが、鎌倉時代(中写真)・南北朝時代(右写真)とされ、大きさからも阿弥陀三尊として祀られていたと推定されました。

木造阿弥陀如来坐像及び両脇侍菩薩立像の画像

木造薬師如来坐像

木造薬師如来坐像の画像

 長安寺本堂に安置されています。小像で、分厚い彩色が施され、像容の一部を確認しにくいですが、顔立ちもよく、光背の透かし彫りや台座のつくりが鎌倉時代の様式を受け継いでいます。鎌倉時代の像で光背・台座もあわせて伝来しているものは市内では少ないです。像の構造としても、内刳りが丁寧になされており古式です。

金銅菩薩形立像

金銅菩薩形立像の画像

 長安寺所有の金銅仏です。20センチほどの小像ですが、鎌倉時代の作と推定され、衣文など細かい部分までしっかりとつくられています。市内ではあまり鋳造の仏像がなく貴重です。

木造菩薩形坐像

木造菩薩形坐像の画像
 長安寺所有の像で、南北朝時代の作と推定されています。つくりが似ており、一対の仏像であったことが分かります。
 長安寺の中世の信仰を伝える貴重な像です。

※両脇侍菩薩立像・木造菩薩形坐像について

 現在、上記の4躯の仏像の保存に向けた措置を行う予定にしています。現在は見学できる場所には安置されていませんので、ご注意ください。

※金銅菩薩形立像について

 金銅菩薩形立像は、普段は見学できる場所に安置されていませんので、ご注意ください。

 豊後高田市では、この8躯の美術的価値を評価し、後世に保存・伝承していくため、市の有形文化財(美術工芸品)として指定しました。同日に「木造十一面観音立像」「道園猿田彦大神像庚申塔 他」が指定されましたので、豊後高田市指定文化財は全部で142件となりました(平成29年4月28日現在)。


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