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市内新栄の「大原古墳」では、昨冬の調査に続き、8月7日~12日の間で、別府大学による第2次発掘調査が行われています。
今回の調査は、(1)測量調査による現在の古墳の形状把握、(2)発掘調査による古墳の大きさや形・古墳周りの溝や堀の確認と出土した遺物(埴輪など)からの年代把握の2点を目的としています。
本調査期間中の8月10日には、桂陽小学校6年生6名が発掘現場を訪れました。
初めに、市教育委員会職員から地図を見せながら古墳のおおまかな説明やトレンチと呼ばれる幅1.5m×長さ5mの発掘調査のための溝などについて概略を説明。
その後、同大学史学・文化財学科の玉川剛司准教授から、古墳の形、トレンチ内の土の色で分かること、発掘される埴輪などが詳しく説明され、子どもたちは真剣なまなざしで聞き入っていました。
そして、玉川准教授から「発掘もしてみる?」とのうれしい一言があり、子どもたちは発掘の方法を習ったあと、2人ずつ発掘中のトレンチ内に入りました。
初めて触る発掘用スコップを握って、慎重に掘り進める中で、石にあたったり、土の中にいるセミの幼虫を見つけたりするたびに「あっ」と期待する声が上がるも、残念ながら、埴輪などの発掘はできませんでした。最後には、実際に今回の調査で発掘された埴輪のかけらを触れさせてもらい、日頃触れることができない古代ロマンあふれる貴重な体験となりました。
別府大学による「大原古墳」発掘調査は今冬も予定されており、いよいよ墳頂部の石棺部分の発掘が行われます。大原古墳はもちろん、周辺の古墳との関連性など千年以上の時を超えた新事実や発見が期待されます。
令和3年12月~令和4年1月にかけて行われた第1回調査の様子はこちら
⇒ 別府大学による「大原古墳」学術発掘調査 ~出土品から古墳時代を知る~