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文化財室では市内の小・中学生に対して、地域の歴史・文化をテーマにした出前講座を行っています。草地小学校では「総合的学習の時間」の中で"ふるさと学習"という、地域の歴史文化について学ぶ取り組みをおこなっています。その一環として、12月20日(木曜日)には6年生を対象に、ふるさと草地地区の先人として著名な鴛海量容(おしうみ・りょうよう)について詳しく学ぶ講座を実施しました。
【参考リンク】
小冊子『伝えたい!豊後高田の先人たち』が完成しました!
6年生の児童たちは、市教育委員会職員から鴛海量容の生い立ちや、文人たちとの交流、また涵養舎で行われていた教育や全国各地から集まった塾生たちの話について熱心に聴いていました。「東京など遠いところから、草地に勉強に来ていた人たちがいたことを初めて知りました!」「量容先生も、大阪や島原などに出かけて学問に励んでいたことがスゴイと思いました!」といった感想が聞かれました。
草地小学校の校歌(三番)にも「♪入津の里は 学び舎を 世にさきがけて 開かれた 量容翁の 生誕地 その教えを 手本とし われらは智恵を みがきましょう ああ草地 草地小学校」…と歌われている、ふるさとの先人・鴛海量容。冬休みを前にして、ちょっとだけ校歌の内容について詳しくなれた出前講座となりました。
江戸時代後期から明治時代にかけて活躍した、漢学者であり教育者。豊前の恒遠醒窓(つねとお・せいそう)や、大坂の篠崎小竹(しのざき・しょうちく)のもとで学問を修めたのちに帰郷。ふるさとの草地で私塾・「涵養舎(かんよう・しゃ)」を開き、数多くの門弟を育てました。その数は約3000名にものぼり、大分県内をはじめ、九州各地や京都・大阪、遠方は東京などからも入門者がいました。