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教育委員会文化財室では、市内の小・中学生に対して、地域の歴史・文化をテーマにした出前講座を行っています。
12月13日(木曜日)には、日本遺産をテーマに学習を進めている田染小学校6年生に、田染地区に所在する文化財の内、日本遺産ストーリーがよく分かる構成文化財をめぐる現地講座を実施しました。
まずは熊野磨崖仏の周辺を見学しました。田染小学校の児童にとっては、なじみのある文化財ですが、日本遺産として見に行くのは初めてのことです。
登り口で後ろを振り返ると見える鬼の棲み家ともいわれる「大穴」を見つけた児童は、「みんな、あの穴を見て!」と指をさしながら嬉しそうにしていました。また、児童達は鬼が築いた石段を元気に登りながら、石段の数を数えたりもしていました。
その後、児童達は実際に田染地区で修正鬼会が行われていた例として、岩脇寺を見学しました。地元の方が鬼会面を見られるように飾っておいてくださったので、普段見られない田染の鬼をしっかり観察することができました。
最後には元宮八幡神社に寄って雨乞いの大絵馬を見ました。この雨乞いの際に神輿を先導したのは鬼達であったとされています。田染小学校で文化財清掃を行っている元宮八幡神社ですが、そこに残された1つ1つのものが、地域の歴史を伝える大切な文化財であることが分かりました。
校長先生からは「灯台下暗しという言葉がありますが、まずは身近にある田染地区の素晴らしい文化をよく学んでください。」とお話がありました。児童の皆さんにとっても、日本遺産が更に身近になった出前講座となりました。