本文
国宝・富貴寺大堂は、九州最古の木造建築や阿弥陀堂建築の代表的遺構という建築的な評価はもとより、堂内を飾る壁画の数々は、平安時代の浄土教芸術の粋として高い評価を受けています(国指定重要文化財)。
今回、平成27・28年度文化庁直轄事業として、建造物彩色の選定保存技術保持者である馬場良治画伯に依頼して、富貴寺大堂壁画の彩色復元模写画が作成されました。
10月2日(月曜日)、秋雨の降るあいにくの天気の中でしたが、関係者立会のもと、完成した彩色復元模写画が馬場画伯によって富貴寺へ持ち込まれ、お披露目されました。
今回、彩色復元が行われた箇所は、大堂内陣の中でも「長押」部分の宝相華文や、「四天柱」部分の環帯文などの極彩色の文様。
これまで、大堂壁画の復元・模写は度々行われてきましたが、今回は最新の彩色研究や科学分析等の成果・知見を反映しており、より創建当時の色彩に近い復元模写画となりました。